「図面から立体をイメージすることが製作過程の中で一番難しい」という職人歴35年の安西さん。見せてもらった図面は難解な暗号か記号のようで私には完成形の立体(木型)とまったく結びつかない。型は一点もののオーダーメイド。数人で手分けすることはあっても、担当部分はすべて担当者が製作するという。図面どおりの型が出来るかどうかは職人さんの腕に掛かっているわけだ。それだけに製作中のプレッシャーは相当なものだろう。「完成したときはホッとする」という安西さん。日々、磨き上げられるその技が木型づくりを支えているのだと感じた。 |